一次独立ならば、また一次独立となる例と証明

2021年12月15日水曜日

数学 線形代数

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 一次独立ならば、また一次独立になる例

線形代数の問題を見ていればよく見かけるこの例(問)。
せっかくなので解いてみよう。
今回は一次独立についてだが、前回の記事では一次従属についてもしている。
あわせて見てほしい。

例:

前提として、$n<m$とする。
$a_{1},\ldots ,a_{m}$が一次独立であれば、
$a_{1},\ldots ,a_{n}$も一次独立である。

下でこれを示す。

証明:

早い話が、前回の記事(一次従属)の対偶とればいいのだが、今回はしっかりと証明していく。

$a_{1},\ldots ,a_{m}$が一次独立であれば、
$c_{1}a_{1}+c_{2}a_{2}+\ldots +c_{m}a_{m}=0$において、
全ての$c_{1},\ldots c_{m}$で$c_{1}=c_{2}=\ldots =c_{m}=0$が成立する。

$n<m$なので、$c_{1}=c_{2}=\ldots =c_{n}=0$でもあり、
すなわち、
$c_{1}a_{1}+c_{2}a_{2}+\ldots +c_{n}a_{n}=0$において、
$c_{1}=c_{2}=\ldots =c_{n}=0$が成立する。
よって一次独立。

おわり。

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