はじめに
ここでは$\cos ^{3}\theta$と$\sin ^{3}\theta$、それぞれから三倍角の公式を導くやり方を解説します。
加法定理なしで求めてみるので、加法定理を忘れた場合でもOKです。
※この記事は元記事と内容は同じです。Google検索に登録されなかったので再掲した次第です。
使う公式
オイラーの公式です。
『はじめに』で説明した通り、加法定理は使いません。
オイラーの公式
$e^{i\theta }=\cos \theta +i\sin \theta$
であるので、これを変形して
$\cos \theta =\dfrac{1}{2}\left( e^{i\theta }+e^{-i\theta }\right)$
$\sin \theta =\dfrac{1}{2i}\left( e^{i\theta }-e^{-i\theta }\right)$
となります。
これを覚えていれば問題ないでしょう。
三倍角の公式を求める
早速求めていきます。
よって
$\cos 3\theta =4\cos ^{3}\theta -3\cos \theta$
同様にして、
$\begin{aligned}\sin ^{3}\theta &=\left( \dfrac{e^{i\theta }-e^{-i\theta }}{2i}\right) ^{3}&\\&=-\dfrac{1}{8i}\left( 2i\sin 3\theta -6i\sin \theta \right) &\\ &=-\dfrac{1}{4}\sin 3\theta +\dfrac{3}{4}\sin \theta &\end{aligned}$
よって、
$\sin ^{3}\theta =-4\sin ^{3}\theta +3\sin \theta$
おわり。加法定理より、こちらの方が頭使わないで楽な気が。
他にも数学で役立つ記事を書いているので『数学記事まとめ』も併せてどうぞ。